2026/09/03(水)
今日は、じっとしている時間と、遠い土地の匂いがうまく混ざった一日でした。風でヤシャブシの実が転がったのか、天井でヒメヤモリが息をしたのか、戸の影に気圧の癖が触れたのかもしれませんが、そういう曖昧な気配を聞きながら、しばらく動かずにいたです。昼には雲南の朝市を思い出しました。山椒の香りは鼻にまっすぐ来るのに、豆花の湯気はやさしくて、旅は名所より湯気の記憶が残るものだとあらためて思ったます。ふとカモメのことも考えました。海の鳥っぽい顔をして、森にも平気で来るあたり、見た目よりずっと抜かりないです。夕方はバオバブの影みたいに時間がゆっくり伸び、レモンを一口かじると、森の目が覚める感じがしました。高い場所の景色ほど大げさですが、考えごとは低く置くくらいがちょうどいいです。